むかしむかしあるところに、
シンデレラと継母たちが住んでいました。
継母たちはシンデレラの住んでいた母屋を奪い、狭く汚い部屋に住まわせていました。
さらにひどいことにはシンデレラという名前すら取り上げ、
「足立」と呼んでいました。
しかもこの足立、家事スキルが低いため、
いつもいじめられていました。

「足立! このスカート玉止めしとけって言っただろうが!」
「すみません! 完二姉さん」

「ちょっと、この肉丼どうなってんのよ!
肉、油、肉、油のはずが、キャベツと油だけじゃないの!」
「すみません千枝姉さん! キャベツが安かったので・・・」
「うっさい! 肉食わせろ!」
「ひぃいいい! キックはやめてぇえええ!」

「おい貴様! 近所のガキに色目使ったろ!
そんなうらやまけしからんことをするな!」
「え、そんなつもりじゃな・・・」
「なんだその目は。文句でもあるのか?」
「・・・ありませんモロキン母さん」
「掃除したらさっさと寝ろ! ったく、最近の若者は・・・」

このように毎日足立はいじめられていたのでした。


そんな足立にとって自室にいるときだけが、唯一の安らぎ。
自分をさらけ出せる場所でした。

「世の中クソだな」

残ったキャベツを齧りながら、復讐の計画を練る毎日でした。



そんなとき、お城からおふれが出ました。
王子様が花嫁を探すため、舞踏会を開くというのです。

姉さんたちも、なぜか母さんまでも、支度を始めています。
ドレスはもちろん完二姉さんの手作りです。

「足立、あんたは留守番よ」
「キャベツでも食べてなさい」

高らかに笑いながら姉さんたちは去って行きました。

「ちくしょう!」

このときばかりは、足立は怒りをおさえきれませんでした。

「何で僕ばっかり、こんな・・・」


居心地のいいはずの部屋を見渡しました。
灰にまみれた服、たまった仕事、冷たい寝床。

すべて嫌になり、外に飛び出しました。

とてもきれいな星空でした。

はるか向こうに見える城も、
真夜中にきらめいていました。

涙が出てきました。

「あぁ、僕にもドレスがあれば・・・」
いや、それよりも、
「僕に勇気があれば・・・」

足立はしゃがみこみました。
そのときです。

「お〜い、足立〜」

突然、声をかけられました。
あわてて涙をぬぐい、足立は振り返りました。



そこには、黒いローブを身にまとった知らないおじさんがいました。
身長は足立と同じくらい。
姿勢はよく、大きな杖を持っていました。
何より足立をまっすぐ見る黒目がちな瞳に、
きゅん、と胸がしめつけられました。

「な、何ですか?」
「お前、足立だろ?」
「は、はい」
「肖像画より男前だな」
微笑む男に、足立はドキドキしました。
「俺は堂島。魔法使いだ」
「はぁ、それで?」
「今日はお前の願い事を叶えにきた。
何でも望みを言え」
「ほ、ほんとですか?」
「あぁ。早くしろよ」

足立は悩みました。
「何でも一つ言っていいんですね?」
「おう任せろ」
「じゃあ・・・」
ちらと魔法使いを見ました。
思い切って足立は口を開きました。




→「魔法使いさん! あなたが好きです!」(足立x堂島)

→「僕、お城に行きたい!」(?x足立)


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「あなたと恋人になりたい」
「ああいいぞ、って、は?」
うろたえる魔法使いに、足立は詰め寄ります。
「何でもいいんでしょ?」
「え、ちょ、城に行きたくないのか?」
「お城? あぁ、王子ですか。
だって僕が花嫁に選ばれる確率なんて低いじゃないですか。
それより、僕はあなたに一目惚れしました」
「え、でも、その」
「好きです、堂島さん。あなたになら何をされてもいい」
足立は堂島を見つめました。
いつも継母たちの顔色をうかがって卑屈に笑う自分とは全然違います。
自分の気持ちを素直に言えた。
それだけで真夜中の星々が、自分の胸に宿ったようなきらめきと誇らしさで、
胸がいっぱいになりました。

「・・・・・・・・・わかった」
その瞬間、足立は泣きそうになりました。
うれしくて、幸せで、この優しくて不器用な人を愛しつくそうと誓いました。
「ありがとう、堂島さん」
足立は恋人の胸に飛び込みました。
堂島も、おずおずと恋人を抱きしめました。

「じゃあ、しましょう」
「は?」

足立は堂島を押し倒しました。

「ちょっ、こんなとこで、・・・あっ!」
「はやいですね。たまってた?」
「・・・最近、忙しくて・・・」
たちまち硬くなった自分のものに、顔を赤らめる堂島。
かわいい。大好き。
のびあがってキスをしました。

「うっ、・・・ふっ、あっ、あぁっ!」

堂島が、荒い息を吐きます。
足立はにこっと笑って、濡れた手をさらに奥に突き入れました。
「な、そこは、・・・っ!」
「大丈夫ですから」

強ばる堂島を揉みほぐし、足立は自分のものを挿入しました。

「あっ、・・・あぁっ!」
「堂島さん、そんなに締め付けないでくださいよ」
「無理、だっ、そん、な」
「淫乱だなぁ。じゃあ、いっしょにイきましょう」
「・・・っ!!!」

ぎりぎりまで抜いて、一気に入れると、
地面と堂島の黒いローブに、
白濁が散ったのでした。




そうして足立は、その家からいなくなりました。

その後、2人組の魔法使いを見たという噂が広がりましたが、
それはまた別のお話。




〜魔法使いEND〜



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「僕、お城に行きたい!」
足立は拳を握りました。
「きれいな服を着て、姉さんたちを見返してやりたい!
昔いたお城で、王子様ともう一度会いたい!」
強い決意に、魔法使いも頷きました。

「よく言った。じゃあキャベツを用意してこい」
「何するんですか?」
足立は虎の子のキャベツを渡しました。
「・・・お前、耳ふさいでろ」
「は?」
「いいから早く!」
「はぁ」
足立は、ぎゅっと耳をふさぎ、こっそり後で少しだけ聞こえるようにいじり直しました。
堂島が杖を構えます。
どんな呪文なんだろ?


「えびで〜やんらいふ、じゅ・ね・す」


ん? 何か聞いたことがあるような?

「終わったぞ・・・」
頬を赤らめた堂島が指差す方向には、 なんと黄緑色の馬車があったのです。
「堂島さんすご〜い!」
「ははっ。魔法使いだからな。
あとは・・・服か」

堂島が杖をふりました。
足立は杖から出てきた光に包まれました。

「ほら、どうだ?」

にこにこと微笑む堂島。
足立は、魔法で変わった自分の服を見ました。

「・・・なにこれ」
「カモノハシだ」
「は?」
「かわいいだろう?」

舞踏会に着ていけねーよ。


「気に入ったか?」

照れくさそうに微笑む堂島。



→「ふざけんな! 責任とれ!」(足立x堂島)

→「どんなことをしても、お城へ行く!」(?x足立x?)


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「うわぁああああああん!」
「ど、どうした?」
「こんな服じゃ、お城に行けないよ〜」
しくしくと泣き崩れる足立を堂島がのぞきこみます。
「カモノハシ、ダメか?」
「ダメ、ゼッタイ!」
「そ、そうか」
悲しそうな堂島を指の間から見ると、
足立は自分の中の暗い部分が燃え盛るのを感じました。



→このうらみ、ハラサデオクベキカ(足立x堂島)

→おしおきの時間だ(足立x堂島/微エロ)


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足立は、よろけ、堂島の胸に倒れ込みました。
「大丈夫か!?」
「えぇ・・・」
「よかっ・・・た!?」
堂島は突き飛ばされました。

「何のつもりだ!?」

いつの間にか自分の杖が、足立に奪い取られていたのです。

「ははは、この瞬間を待ってたんだよ」
「どういうことだ?」

足立は、冷酷な笑みを浮かべました。
そこにはもう、弱々しい面影や涙はありませんでした。

「僕はねぇ、ちょっと前まで宮廷魔法使いだったんだよ。
まぁ、堂島さんみたいな田舎の魔法使いは僕のこと知らなかったと思うけど。
・・・それが権力争いに巻き込まれて、地位を剥奪され、城を追い出された。
魔法の杖も取り上げられ、継母たちにいじめられるクソみたいな生活になっちまった。
復讐の機会をねり、それを隠しながらへらへらする毎日だったよ。
だけど、そんな生活は今、ここで終わり。
あんたが来てくれたおかげで、僕は『僕』に戻れる。
・・・ようやくこれで”あいつら”に復讐できるよ。ありがとう」

「ま、待ってくれ!」

きびすを返した足立に、堂島はすがりつきます。

「お前を怒らせたのは、俺だ。俺が悪かった。
だから他のやつらに危害を加えるのはやめろ!」

「え〜? 何でそんなお願い聞かないといけないわけ?」

「この通りだ! 他のやつらをまきこまないでくれ!
すべての責任は、俺が一生かけてでもとるから・・・!」

ひざまずく堂島に、足立は少し考えました。
相手に復讐するのは簡単です。
自分はその方法も知っているし、どんな苦痛がふさわしいかも煩悩の数ほど計画済みです。
しかし復讐の対象が苦しむのは、人生という時間軸の中で考えれば、ほんの一瞬。
足立が味わえるのは、せつなの快楽です。
最高に楽しい時間だとは思いますが、自分が苦しんできた時間を考えると、
つりあわない気がしました。

もし、もっと長く楽しめる玩具があれば・・・?


子犬のように無邪気なしぐさで、足立は新しい興味に顔を近づけました。

「堂島さん。あなたがそこまでいうなら、あなたのお願い聞いてもいいですよ」
「本当か!?」
「僕のいうこと何でも聞きます?」
「あぁ何でも! だが他のやつらを傷つけるのは駄目だ!
それ以外で俺ができることなら、何でもやる!」
「ぜったい?」
「あぁ、命にかけて誓う!」

澄んだ黒い瞳が、足立をとらえます。
魔法使いにとって命は、最高の対価です。
足立はにっこり微笑むと、堂島の顎をすくいました。

「君の願いをかなえてあげるよ。
ただし、ずっと僕のそばにいろ。
はなれたり、逃げ出したりしたら許さない。
僕だけを見ろ。僕だけを感じろ。いいな?」
「・・・わかった」

足立は、杖を天にかかげました。
封印されていた魔力が体を満たしていくのがわかります。
呪文に呼応して、魔法の光が2人を包みました。

2人は、小指に傷みが走るのを感じました。
そこには赤と黒が絡み合った不思議な模様が刻まれていて、
指輪のようにも見えました。

「契約の印だよ。一生とれないから」

魔力の満ちた足立の瞳は、金色に光っていました。
眩暈を感じ倒れ込む堂島の体を支えながら、
足立は、うっとりささやきました。

「さぁ、2人だけの世界を創りに行こう」



〜闇の魔法使いEND〜



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「・・・堂島さん、お願いがあるんですけど」
「何だ?」
「そのローブ、貸してくれません?」
「あ、あぁ」
足立の手に渡ったものは、なぜか地面にしかれました。

「ついでにそのネクタイも。
シャツもズボンも、はいこちらへ」

気づけば、堂島が着ているのは後一枚。
それにも手をかけようとする足立に、堂島は慌てます。

「おい、それはだめだろ!」
「そうだよね・・・って、隙あり!」
「うわぁああああ!」

戦利品を北極星向かって投げ、足立はゆっくりと視線を戻します。
股間を必死に隠す堂島は、おびえて震えるうさぎのようでした。

「な、な、どういうことなんだ!?」
「・・・知りたい?」

冷たい夜風をまとい、足立は微笑みました。
その唇は、この世のすべての優しさを体現し、
紡がれる物語は絶対的な支配力をもっていました。
堂島は、見えない鎖でつながれたような気がしました。


「堂島さ〜ん。あなた僕の、出世のチャンスを潰したんだ。
・・・覚悟はいいね?」
「え? その、どうにか・・・」
「だめだ許さん」

足立の表情が歪みます。
ひざまずけ、と顎をしゃくりました。

「なめろ。舌以外使うな」

ローブの上でたじろぐ堂島に、舌打ちしました。
転がっている樫の杖を、足で持ち上げます。
「これが魔法の杖ねぇ」
「返せ・・・!」
「尻をだせ」
「そ、それは」
「無理矢理いれられたいのか?」

くねった杖で、裸の肌をつついていきます。

「感じてるのか?」
円を描くように嬲ってやれば、
ふぅふぅと堂島の息が荒くなります。

「気持ちいいなら気持ちいいっていえよ」
「いや、だ・・・」
「ふぅん。おかたいね。でもそこがいいよ」

くつくつと笑いながら、足立は、ふとローブの盛り上がりに目をやりました。
試験管のような器具がでてきました。

「いいもん、持ってるね」
「それは実験用の水溶液で・・・」
「なんかどろっとしてる。ちょうどいい」
足立はローブの上に座り、自分の足の辺りを指しました。

「乗れ」

足立をまたぐように、ゆっくりとひざまずきます。
暗がりでも、堂島が恥じらっているのがわかります。
足立は自分も興奮しているのに気づきました。

「手、出して」

透明の粘っこい液体で、堂島の指を濡らします。
余ったものは、自分の指にかけました。

「・・・っ、くっ・・・」
「ここ、初めてなんだ?」
「や、・・・んんっ・・・」
「はは、さっきより気持ちよさそうだけど?」
「うるさ、い」
「えろい顔して何いったんだか。
君は僕のさわってよ」

震える指先が、ためらいがちに触ってきました。
触りながら堂島のものもかたさを増すのに気づき、
足立は、欲望がふくれあがるのを感じました。

「そろそろいれるよ・・・」

星のきれいな夜に、卑猥な音と堂島の喘ぎ声が重なります。
「本当に、堂島さん、初めて?」
「あたりまえ、だろ・・・っ」
「外でするのも?」
ためらいつつ小さく頷く堂島に、足立は一際深くついてやりました。
「や、・・・っん、あだちぃ・・・」
「だって、あんた、えろいから」
「そんな、こと・・・」
首をふる強情な堂島の胸を、つねってやりました。
「あぁ・・・!」
快感にのけぞる堂島の腰をつかみ、最奥をえぐります。
2人同時に、はてたのでした。


「はは、ローブぐちゃぐちゃだね」

堂島の上になった足立は、ゆさぶりながら笑います。


「これからは僕が君のご主人様だ。
僕のためにつくし、
僕のために腰をふれ。いいな?」

意識を飛ばしかけている堂島を、さらに追いつめます。


逃げるように空をかく指先を強引に引き寄せ、
赤い舌で、なめあげたのでした。



〜今日から僕がご主人様END〜



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********************************

































































「こんな服で行けるか〜!!!」
足立は声のかぎり叫びました。
「なんでカモノハシのTシャツ? 舞踏会にはドレスでしょ!!??」
「え、でも、この前、別の子にあげたら喜んでたから」

「すぐ変えろ!」
「願い事は1日1回までなんだ・・・」
「馬鹿〜!」

足立は叫びながらも懸命に考えました。

どうする?
このまま泣き寝入りして家に帰るか?
否!
どんなことをしてでも城に行きたい。
だがカモノハシ?
目立ちすぎる。
いや、ここは発想を逆転させるんだ。
目立つことで王子の注目を引きつけるんだと。
・・・最悪、姉のドレスをもらう。


「おい魔法使い。僕を城に連れていけ」
「わ、わかった」

馬車に乗り込んだ足立は、がりっと爪を噛んだのでした。





******************



金の装飾がほどこされた豪奢な正門を通り、城の正面まで来ました。
「着いたぞ」
「知ってます」
むすっとして、足立は会場へ続く階段を眺めました。
きらびやかな衣装に身を包んだ女性たちが列をなして優雅に上がっていく様子に溜息が漏れます。
「やっぱこの服じゃなぁ・・・」
恥ずかしさが増して、外へ出られません。

「堂島さん。裏口まわってください」
「はいよ」

カボチャの馬車は、暗がりで足立をおろしました。
「なぁ足立。その・・・悪かったな。服のこと」
しょげた犬のような堂島の表情に、苛々しているのが馬鹿らしくなった足立は苦笑しました。
「はは、今さらですよ。後はなんとかします」
「これ預けとく」
「何ですこれ?」
「もし12時が過ぎて、俺の力が必要になったら、それを使え」
「はぁ。もうなんでもいいですけど」
堂島からもらったものを服の隙間にねじ込みました。
「がんばれよ」
「はは、当たって砕けてきます」
「その息だ!」
思いっきり背中を叩かれて、花嫁候補は盛大にむせたのでした。


「ここで何してるの?」

声の方に振り返れば、小さな少女が立っていました。
大きな瞳。滑らかな頬。
耳元でくくられた髪の毛は、きれいにカールしています。
肌の色を引き立てる上品なピンク色のドレスには、
細かい手刺繍のフリルがふんだんに使われていて、
少女の愛らしさを最大限引き出していました。
裕福な令嬢に間違いありません。

「えっと、その僕は・・・」
「あ〜! そのTシャツ!」
少女は白い絹手袋に包まれた指で、足立を指しました。
「菜々子もね、同じ服もってる! ピンクのカモノハシ!」
「え!? そ、そう。ははは、奇遇だねぇ。えっと菜々子ちゃんって言うんだ?」
「うん! あなたは?」
「足立です」
「足立さん? よろしくね!」
満面の笑みに、足立はへらりと笑いました。
子どもが苦手だったのです。
ちら、と視線をそらすと、いつのまにか堂島は消えていました。
自分の力でここは切り抜けなければなりません。
腹を決めて、少女に向き直りました。

「ところで菜々子ちゃんは、こんなところで何してるの?」
「ん〜内緒だよ? 菜々子、秘密のお散歩中なの!」
あまりにもメルヘンチックな解答に、足立は鼻白みました。
「えっと君も、花嫁候補?」
「ううん。今日はお兄ちゃんの舞踏会だから、菜々子、一緒にいるだけ」
「お兄ちゃんって?」
「このお城の王子様だよ。知ってる?」
「え、えぇええええええ!? じゃあ君、お姫様!?」
「しーっ! 大きな声だしちゃだめだよ! みはりの人に見つかっちゃう!」
「あ、ごめん。そ、そうかぁ。君、お姫様なのかぁ」
これは王子に近づくチャンスです。
にやつく口もとを直し、ゆったりとした声で話しだしました。

「ねぇ。菜々子ちゃん。お願いがあるんだけど」
「なぁに?」
「実はね。悪い魔法使いのせいで、僕のドレスがなくなってしまったんだ」
「え!? 本当!?」
「うん。でね、それを取り戻すためには王子の髪の毛がいるんだ。
だからね、こっそり僕を王子様のところに連れてってくれない?」

「ん〜今、お兄ちゃん忙しいんだけど・・・」
「ちょっとでいいんだ。時間はかからないから」
「でも・・・」
「菜々子ちゃん、君だけがたよりなんだ」

小さな手を両手で包み、真摯に訴えかけました。
「僕の力になって。お願い」
「・・・ん〜わかった。いいよ! こっち来て!」
ドレスを翻す菜々子に、足立もその後を追ったのでした。






→王子にカチコミ!
→ちょっと寄り道







































続きは近日中に。
しばしお待ち下さいませ、

*お題お借りました・・・・・・「桜花彩」