森の近くの小さな家に、
ある家族が住んでいました。

料理上手なお母さん。
「魚のえさも作れるよ♪」
お外大好き赤ずきん。
「塩辛ないのか?」

好物を探す赤ずきんに、お母さんは顔をしかめます。
「もう、お母さんの手料理もちゃんと食べてよ」
「わかってるって」
「たまには手伝いなさい」
「飯、作れねぇんだよ」
「コーヒー淹れるのは上手なのにねぇ・・・。
あぁ、そうだ赤ずきん。おばぁさんの所に
プリンとロイヤルゼリーとドクダミ茶を持って行ってちょうだい」
お母さんからバスケットを渡されました。
「何でその組み合わせなんだ?」
「女はいつまでもきれいでいたいものなのよ」
「??? とりあえず行ってくる」
赤ずきんは、支度をしました。
枕元においてある赤いずきんが目に入りましたが、
ベッドの下に隠してしまいました。
破れたずきんの代わりにお母さんが新しく作ってくれたのですが、
赤い色が恥ずかしくて着けたくなかったのです。
森に行くときには必ず、ずきんは着けて行くように言われているのですが・・・・。
「行ってきます」
お母さんが背を向けている間に、バスケットを持って家を飛び出しました。
「森には気をつけるのよ〜」
お母さんの声を遠くに聞きながら、ぺろっと舌を出しました。





赤ずきんは、森の中を歩いて行きました。
おばぁさんの家に1人で行くのは、今日が初めてです。
お母さんと何度も通っている道なのに、ドキドキしながら進みました。
木漏れ日がほっぺたに足跡をつけていきます。
鳥のさえずり、リスの走る音が耳をくすぐり、ようやく赤ずきんは微笑みました。

「花でもつんでいくか」
目の前に広がった花畑に、おばぁさんの喜ぶ顔が重なります。
赤ずきんは時がたつのも忘れて、夢中になって花をつみました。
「これでいいかな」
ややバランスの悪い花束を握り、立ち上がりました。

「何してるの?」

赤ずきんはびっくりしました。
現れたのは、知らない人だったのです。
黙っている赤ずきんに、その人は首を傾げました。

「ここ、僕のキャベツ畑なんだけど」
赤ずきんは自分の作った花束を見ました。
どうやらキャベツの花をつんでいたようです。
「す、すまん。育てていたものとは知らなくて・・・」
「あ〜あ、せっかく育ててたのになぁ」
溜息を吐く男に、赤ずきんは、申し訳なくなりました。

「少しならお小遣いあるから・・・」
「いらない」
「え?」

「食べさせてくれたらいい」
男の視線に、赤ずきんは、ぎゅっとバスケットを抱きしめます。
「でも、これは、おばぁさんにあげるプリンで・・・」
「違う違う」

男は笑いながら、赤ずきんの顎を手ですくいました。
「君を食べたい」




肌という肌、突起という突起、
男の舌は赤ずきんのすべてに口付けました。

股の間に舌が触れたときは、さすがに手で隠しましたが、
「約束したよね?」
と男に言われると、抵抗できなくなってしまうのでした。


先端の形が変わるくらい吸われて、
赤ずきんはあっさり果ててしまいました。
苦しくて気持ちよくて、
自分が違う生き物になってしまったような気がしました。


男は赤ずきんの髪を優しく撫でながら、言いました。
「今はこれで許してあげる。
・・・このことを誰にも言ってはいけないよ?」
夕陽に陰る金色の瞳が恐くて、赤ずきんはこくんとうなずきました。

「だからね。赤ずきんちゃん。
次も、ずきんを被らないで来てね。
僕はあれが嫌いなんだよ。
狼除けの臭いがついた、あの赤い赤いずきんがね」


ぽろりと零れた涙を長い舌で舐められると、
もう心の奥底まで囚われたような気がしたのでした。




赤ずきん堂島バージョン。
略して赤ドキン<略すな
どんなビジュアルだ・・・!

狼さんは楽しそうで何より★


*お題お借りました・・・・・・「桜花彩」