いちゃいちゃ10
1.おはようのチュウ
2.着せて。履かせて。(主足/誘い受け気味足立さん。悠君、名義)
3.体を、ぴとっ
6.指と指とを絡ませる
7.まねっこ
8.背中を足で、ツン。(主足/短め。ふて寝。距離感)
9.昨日の夢で、
10.「好き?」「好き」「愛してる?」
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アルコールが染み渡り、指先まで桃色に染まる。
体の輪郭が溶け出し、夜風に広がっていくようだ。
・・・なにそれ。莫迦みたい。
自分の思考を笑いながら、帰り道が一緒になった少年を見る。
「君もそう思わない?」
「・・・なにがですか」
「だーかーらー、・・・・・・なんだっけ?」
「足立さん、大丈夫ですか?」
「へーきへーき。僕、エリートだから!」
「・・・飲み過ぎですよ」
「飲まなきゃやってられないんだよ、大人はね〜。君にはまだわかんないだろうけど」
少年は少し寂しそうな顔をして、
「腕、貸してください」
「なんで?」
「支えることはできます」
「生意気〜」
強制的に僕の腕は110度あがり、少年の肩に着地。
「・・・痛いんだけど」
「もうすぐですから」
「なぁにがぁ〜?」
「足立さんの家です。って、あ、そこ掴んだら・・・!」
「ん〜なに〜? ・・・悠くんの、えっち」
耳元で囁くと、少年が大きくバランスを崩す。
つられて転けそうになったところを、力強い腕に支えられた。
「君、けっこう筋肉あるんだね〜」
へへ、と笑うと、「生殺し」と聞こえてきた。
「へへ〜ただいまただいま〜」
「足立さん、靴ぬいで」
「やだ。めんどい」
そのまま玄関にあがろうとすると、強い力で引っ張られる。
「床汚れますからっ」
「じゃあ、脱がせてよ」
「え・・・」
「君の手でさ」
「えっ、そのっ」
「してくれないなら、いいもん。ここで寝るもん」
「わかりましたっ」
「ん」
「足あげてください」
「え〜。しかたないなぁ」
少年のお願いを聞いてあげて、ベッドに倒れ込んだ。
「あ〜も〜お風呂、明日でいいや〜」
俯けで足をバタバタする。
「あれ。君まだいたの」
隣でつっぷしている少年の方に、くるっと顔を向ける。
「腕、掴まれてますから」
「どければいいじゃん」
「・・・どかせたくないです」
「変な子」
「普通ですよ」
「え!? なにそれギャグ!?」
「足立さんといるのが楽しい、一般人です」
「どこから、つっこんだらいいんだよ」
ますますおかしくなってケラケラ笑った。
「足立さん・・・」
熱のこもった声に、そろりと見上げる。
覆い被さる気配に、「なに?」と意地悪く言ってやる。
「して、いいですか」
「やだって言ったら?」
「善処、しま、す」
「へぇ。僕の言うこと聞くんだ?」
「・・・極力」
「ふぅん」
どうしよっかなと悩むふりをして、密かに笑みを洩らす。
思い通りに動かない人生が、高速回転し始める錯覚。
「じゃあ。脱がせて」
「え」
「肌に触っちゃ駄目だよ。それが条件。ちょっとでも触れたら、
1回につき1週間、会うの禁止ね」
「えぇ〜?」
「はやく」
少年の緊張した顔。
くすくすと笑えば、「足立さん動かないでください」と真剣すぎる声が返ってきて。
少女みたいにおずおずと僕のボタンを外す指。
裸の僕を前に、途方にくれるその表情。
愉快。愉快だよ、本当。
寝転がったまま、王様みたいにゆったり脚を組んで、小さく首を傾けた。
「じゃあ新しい靴下、履かせて?」
膝の上に乗せた右足を、揺らして煽る。
「・・・」
「喋んないの?」
「喋れない、です」
「君の履かせ方、くすぐったい」
「・・・本当に駄目ですか」
「左足、残ってるけど?」
「子どもじゃ、いられないです」
雄の気配に、ベッドが軋む。
僕は、右足をおろして、ゆっくり開いた。
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明日の仕事は、昼からでいい。
だから、少し油断したのだと思う。
上司に誘われるまま堂島家でビールを飲み干した足立は、そのうち座っているのもだるくなって、
床に寝転がった。
アルコールに誘われるまま目を閉じていると、
こんなところで寝るな、とか
風邪ひきますよ、とか
お父さんも酔っぱらってるでしょ、とか
ヤビデーヤンライフ、とか
頭の上で聞こえた気がするが、
まぶたを開けても閉じても、メリーゴーランドみたいに回る景色に、足立はくすくす笑った。
「ここで寝ますか?」
堂島親子の声が消え、少年の手が肩にかかる気配がした。
「うん。ここがいい」
うつ伏せになって目を閉じると、背中に、少し重さを感じた。
バスタオルだろうか。
太腿までしかかからない中途半端な長さに、足先をぎゅっと丸めて、もぐりこんだ。
「ここで寝たら体、痛いですよ」
「いい。もう凝ってるし」
「でも……」
「じゃあ、マッサージしてぇ」
甘ったるく言うと、背中に布団よりも、もっと重いものが乗ってきた。
「どこ凝ってますか」
「肩」
バスタオルの上から、足立の望むところに、細長い指が触れてくる。
「背中も」
くすぐったくて、猫みたいに喉が鳴る。
「腰、凝ってますね」
「今日、パソコンずっと触ってたから」
「忙しいんですね」
「ん、君に会えない程度にはね、……って、んんっ」
「凝ってますね」
「ちょっ、お尻は……っ」
「この辺りも」
「痛っ、もっ、あっ」
尻たぶをぎゅっと掴まれて、ひっと声が洩れた。
上に乗っかった少年を睨みつけると、
ごめんなさいの代わりに、優しい愛撫になった。
「君、ときどき、意地悪」
足立は、手の甲に頬を乗せた。
今日は気分がいいから、少々の悪戯は許すことにする。
少年の指先が的確で気もちいいのもあった。
肩、背中のラインを通って、なだらかな尻をこえて太腿、ふくらはぎ、指先の股ひとつひとつ。
背中に、少年の指が戻ってくる。
反動で、乳首が床にすれた。
いつの間にか屹ちあがっていた先端に、ふぁっと卑猥な息が出る。
「痛かったですか?」
背中の指が止まる。
足立は躰を捻って、少年の灰色の目を見た。
蛍光灯を背にしているはずなのに、その目と唇が眩しく見える。
「……目、覚めた」
「強すぎましたか?」
「うん……」
「すみません。もうやめます。布団、敷いてきますから」
「ここでいい」
遠ざかろうとした少年の手を、掴んだ。
脈が速い。
互いのリズムにあわせるように、うねる体の疼きが、止まらなくて。
「……目覚ましは、君がかけて」
少年の顔を引き寄せる。
それよりも先に、
唇が重なった。
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あと20センチ、いや10センチ背が高かったらなぁと思う。
そうすれば好きな人を抱きしめて、胸の中に閉じ込めることができるのに。
自動販売機のボタンを2回押して、足立透は「好きな人」の所に駆け寄った。
堂島遼太郎。足立の上司兼恋人。
背は、たった3センチしか変わらないから、さっきの妄想は現実にならない。
それどころかキスも、キス以上もまだな2人。
どうやってこの関係を進めめるか。
最重要事件に、仕事どころではないのだが……。
冷たいコーヒー缶を、堂島に渡す。商店街の見回り中だが、このくらいの休憩は許されるだろう。
「堂島さん、ブラックでしたよね」
「おぉ。ありがとな」
「これ、お釣りっす」
「ん」
堂島が右手を広げる。
釣り銭と一緒に、足立は指を置いた。
堅くて温かい。
温度差に、ドキッとする。
ごまかすように足立は、自分の缶を開けた。
炭酸が、夢のように軽い。
どこか座る場所はなかっただろうか、と周辺を見渡していると、
「足立ぃ」
「え、あ、はい?」
「こりゃあ何だ?」
差し出された缶をよく見ると、砂糖・ミルク多めと書いている。
その甘さに反比例した堂島の顔が怖い。
「あっれー? おっかしーな。すんませーん。僕の飲みます? それよりは、甘くないと思うんで。
飲みかけですけど」
足立が炭酸を渡すと、堂島は目を見張った。
「いいのか?」
「間違えたの僕ですからね」
「そうじゃなくて、えっと、その……」
「あ。間接キスのことですか? 気にしませんよ。いや、堂島さん以外だったら嫌ですけど、
僕と堂島さんとの仲ですし、むしろ、ちょっと期待みたいな」
「期待?」
「あ、えっと、新しいの買ってきましょうか?」
「いや、お前が気にしないならいいが」
「え、キスが?」
「飲むぞ」
堂島の頬が赤い。
あぁ可愛い、可愛いな。
足立はニヤニヤが止まらない一方で、好きな人の薄く開いた唇から目が離せない自分を自覚した。
堂島の唇が、銀色の飲み口に近づく。
あぁ、そこは、
さっき、
僕が、口づけたところで。
ずっと僕が触れたいと思っていた彼の唇が、
やわらかそうな唇が、
僕のじゃない冷たい銀の唇に、
簡単に口付けるなんて。
足下で、缶が跳ねる。
舌先に、炭酸が転がる。
味わう度に、泡がつぶれて熱くなって、煙草のほろ苦さと舌の甘さが、
口内に広がって。
「んっ、あっ」
堂島の声に、我に返った。
唇を離すと、潤んだ瞳で睨まれた。
文句を言いかけた、その甘い唇をもう一度ふさぎ、裏路地に引きずり込む。
理性なんて、炭酸よりもろい。
一線を越えるのは、悩んだ時間よりはるかに短かった。
足腰立たなくなった堂島を、足立は自分の家に連れ込んだ。
やがてベッドの上で気を失った堂島を、胸の中に抱き寄せる。
立ったままならやりにくい、その体位。
ベッドの中なら、身長差なんて越えられる。
行動したもの勝ちかなぁと笑って、柔らかい髪に口づけた。
さぁ、次はどんな夢を叶えようか。
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好きな人がふて寝するベッドを背もたれに、買ったばかりの本をめくる。
2人で読みたくて買った一冊。
ページをめくるのがもったいない気がして、振り返る。
足立さんは、黄緑色の布団を頭から被って、猫のように丸まっている。
ふて寝する理由は教えてくれない。
傍にいることは許してくれる。
その体を抱きしめて、「大丈夫ですよ」と言いたかったけど、
それにはまだ早い気がして。
視線を本に戻して、ベッドにもたれる。
・・・ツン。
背中をつつく気配に、振り返る。
「足立さん?」
布団は微動だにしない。
白い足も、そこにはない。
諦めて、また本を読む。
ツン。
ツン、ツン。
ーーーツー・・・。
カッとなって、それを捕まえた。
逃げようとする唯一の意思表示を、痛くならないように押さえ込んで、
足首からふくらはぎにかけて右手をすべらす。
宥めるように何度も往復すれば、
華奢な足は抵抗をやめ、
足指を優しく食むと、柔らかく震えた。
悲鳴とも歓喜ともつかないすすり泣きに、
俺も布団の中に潜り込んだ。
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お題お借りしました! >>>TOY*
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