お父さんの日


土曜日。
昼頃帰宅すると、2人の子供に囲まれた。
「お父さん、いつもありがとう!」
あ、そういえば今日は「父の日」だったか。
「これ肩たたき券〜!」
「ありがとう菜々子」
「俺からもプレゼントです」
「ありがとな。ん、何だこれ?」
甥っ子から「お楽しみ券」と書かれた封筒を受け取る。
手書きのカードらしい。
いくつか引っ張り出してみた。


・48手 桃色体券
・緊縛プレイ券
・新婚プレイ券
・猫耳、しっぽ、大人のおもちゃ券
・3P券
・めがね(略)


「いらん」
「まだ半分も見てません」
「量の話じゃねぇよ。いらねぇ」
「返品できません」
「じゃ、保留で」
「初回期限は今日までです。あ、回数は無制限ですけど」
「出かけて来る」
「あ、外の方がお好みですか?」

ピンポーン。

「こんにちは〜! 堂島さん、差し入れっす」
足立がタッパーを渡して来た。
「これは?」
「いつもお世話になってるんで、ちょっとしたアレです」
へへ、と照れくさそうに微笑む足立。
いいぞ足立!
まともだ足立!
そのままのお前でいてくれ!
「ありがとな」
パカッと開けると、きれいなロールキャベツ。
「おいしそうだね〜お父さん」
「そうだな。早速、食べてみる・・・か?」
箸を持つ手が、ぴたりと止まった。

おかしい。
何かおかしい。
見た目はおいしそうなロールキャベツだ。
だが、俺の刑事の勘が、「やめとけ」・「まじやべぇから」と、
サイレンを鳴らす。

「足立、お前、一個食べてみろ」
「え?」
「毒味だ」
「ちっ。ばれたか」
「何が!?」

「こうなったら仕方ない」
「そうですね」

「え、ちょっ、何だ?」

じりじりと近づいて来る男2人。
「あ、菜々子りせちゃんのところに行かなきゃ」
「気をつけてね、菜々子ちゃん」
「うん、足立さんごゆっくり♪」

「菜々子〜〜〜!!!」

ぱたんと閉まる扉。
残されたのは、3人の男。

2名→変態。
1名→ピンチ。

「え〜っと、その、なんだ。ちょっとお前ら、ゆっくり話そうか。
つーか落ち着け?」
じりじりと迫られて、俺は後ろに下がる。

『はははははは、本番はこれからですよ』

「はもるな馬鹿野郎〜〜〜!!!」

「あ、そうだ足立さん。俺、こういうの持ってるんですけど」
「え、何これ、お楽しみ券?」

「馬鹿! そんなもん見せたら!」

にぃっと2人の口角が上がる。
ぞくっと背筋が寒くなった。

「甥っ子クン。素晴らしい。実に素晴らしいね」
「そうでしょう。気が合いますね」

「ソウダネ。コレはスグにツカワナイトね」
「ソウデスネ。オトウさんにはタノシンでモラワナイと」

『今日はオトウさんの日デスカラネ』


ねちっとした視線が、俺の体を這い回った気がした。

甥っ子に右肩、足立に左肩をがっちり掴まれる。


「さぁ、お父さん」
「全部、楽しんでくださいね♪」



押し倒された俺の体に、
「お楽しみ券」がバラバラと振りかけられる。





お父さん(で楽しむ)の日、完



ふってわいたネタでした(笑)
封筒の表書きは「家族券」、中身はR指定!
他のCPでもできそうですね(笑)
触手もい(略)