マヨナカへようこそ *1ch*




真夜中、俺は寝ている堂島さんをテレビに引きずり込んだ。
よく眠っているようで、異空間に放り出しても起きそうにない。
「パジャマの柄、びみょうだなぁ」
だが、その無防備さは、そそるものがある。
とりあえず急ごしらえで作った「俺の部屋」に、ごろんと寝かせる。

さて、堂島さんの心の奥を具現化してみましょうかね。

空中に指先をすべらすと、
部屋の壁が動き出した。
四角い部屋が、プラネタリウムのように丸まり、
堂島が心の奥底に秘めた風景を映し出す。

ふぅん、この人もこの人なりに複雑だねぇ。

とりあえず一番近くに映った部分に手をあて、
映像をずるずると「引きずり出していく」。

堂島が呻く。
それはそうだろう。
心の奥を土足で踏み荒らされるようなものだ。
何かに耐えるように歪む堂島の表情。
ごめんなさい、堂島さん。
俺、楽しい。

ようやく取り出した「映像」は陽炎のようにゆらめき、
堂島の体に重なる。
菜々子だ。
もう一度、俺が指を動かすと、
菜々子の映像は無数の光の粒となり、堂島を包んだ。

「力」は、その人の望みに沿うと行使しやすい。

俺は堂島さんの望むままに、体を変えていく。
菜々子とうまく話せそうな同世代の姿に。
もちろん菜々子との仲をとりもつためではない。

だって面白いじゃん。プレイみたいで。

ただセックスするだけなら、堂島の姿形を変える必要はない。
縛って転がし、突っ込めばいいだけだ。
だがせっかくマヨナカテレビに連れ込んだのだから、
変わった趣向がほしい。
メインディッシュは後半で。
そうこう考えているうちに、
堂島を包んでいた光が輝きを強め、消えた。

はい、小学生の堂島さん、できあがり。

しゃがんで、寝転がっている「少年」の頬をつつく。
まぶたが震え、彼はゆっくり体をおこした。


子供らしさを残す、きりっとした眉。
どんぐりみたいに丸い黒目は、
菜々子に似ていなくもない。
軽く弾き結ばれた唇は、意志が強そうで堂島さんらしいが、
キスしたらやわらかそうだ。
服だけは、なぜか具現化に失敗したので、
だぼだぼなパジャマに小さな体がうもれている。
ずりさがった上着のせいで、やわらかそうな肌が丸見えだし、
ズボンは、その下にあるものを隠しているにすぎない。
だったら下着も・・・。
やべぇ、鼻血でそう。

「・・・足立?」
舌ったらずな高い声。新鮮。
小首を傾げる仕草には、妙にドキドキした。
「・・・ここ、どこだ?」
「はは、どこでしょうね」

とりあえず間取りは俺の寝室を参考に床面積は10倍にして、
キングサイズのベッドを置いて、全面鏡ばりの部屋を作ってみましたが。


小さな体でまわりを見渡し、自分の姿を確認したらしい堂島は、俺に視線をあわせた。
「これは夢か?」
「かもしれませんねぇ」

誤解をしてくれた方が、こっちも気が楽だ。
適当に話をあわせ、俺はあらためて「俺の作品」をなめ回すように見た。

「じゃ、遊ぼっか」

四つん這いでじりじりと子供に近づく。

「足立、お前、なんか変だぞ」
「そう? ボクはいつもキミだけを見てるんだけどね」
引け腰の少年の手を掴む。
空を切った。
ちっ、逃げたか。

距離を置いた堂島を見る。

「キミ、鬼ごっこしたいの?」
「今日は遊ぶ気がしない。帰る」
「ははは、そうはいかないんだよ。ボクと遊ぼ?」
「いやだ」

逃げようとする堂島を、俺は追いかけた。
さすがに子供。すばやい。
すぐには捕まえられなかったし、
大人の堂島なら俺より体力があったかもしれない。
だが、今は俺の方が体力も執念も上。
パジャマを引きずる子供と身軽な大人なら勝ちは見えている。
もてあましていたズボンの裾を踏んづけ、こかす。
暴れる体に馬乗りになって、細い手首を右手だけで押さえつけた。

「はなせ! は〜な〜せ!」
「やだね」
「足立のくせに生意気だ!」
「うっさいなぁ。大人はきたないんだよ。それに今はキミの方が小さいんだからね?」
「うるさい馬鹿野郎!」
「ったく、生意気な子はおしおきだ」

左手を柔らかい肌にすべらせる。
「あっ・・・!」

堂島のシャツをめくって、胸の尖りをさらす。
「へぇ。きれいな色してる」
「うるさ、い」
「・・・ボクは警告したよね?」
いらっとして、生意気な口をふさいだ。
貪るように吸い、
小さな舌に大人の舌をからませる。
あぁ、あれほど触れたくても触れられなかった唇だ。
「ん・・・っ、あっ、・・・ふぁ」
ぴくぴくと動く鼻すら、堂島のものだと思うとかわいい。興奮する。

ようやく口を解放してやれば、
ピンク色の唇が、はぁはぁと荒い息をもらす。
頬をついばめば、素直な反応がかえってくる。
「感度、いいんだ」
「わかん、な・・・ぃ」
いたずらに胸の尖りを弾けば、
甘い声が返ってくる。

「やぁ、だ。帰る・・・んんっ」

精神的にも子供っぽくなっているのか、
顔中にキスをふらせると、
つたない口調で、「バカ、やだ」をくり返す。
子供は守備範囲外のはずだが、
堂島だというだけで食いたくなる。

「うっ、うぅ・・・」

泣き出した子供に、俺はうろたえた。
え? 堂島さんが泣いてる?
自分の中の欲望と、子供と大人の堂島の顔が頭にちらつき、
違和感を覚える。
獣性が退き、一時的に保護欲のようなものがうまれた。
涙を舐めとってやった。
「こわかった?」
こくん、とうなずく子供に、「ごめん。びっくりしたね」と
頭をなでた。
ちょっと急ぎすぎたかな・・・。
落ち着きを取り戻してきた少年を膝の上に座らせ、俺はできるだけ優しく微笑んだ。
「あのね。覚えておいて。俺は、キミのことが好きなんだ」
「・・・うそ」
「ほんと」
「うそ」
「ほんとのほんと。指切りしてもいいよ」
「・・・ほんと?」
「うん。ほら、小指だして。
ゆびきりげんまん、うそついたらはり千本の〜ます」

『ゆびきった!』

くっと小指に力が入る。
その瞬間、魔法がとけた。

堂島の体は元のサイズに戻り、
つながれた小指だけが先ほどの名残を感じさせた。

「・・・今日はここまで」

左手を堂島の顔の前に広げ、
再度魔法をかける。

力の抜けた愛しい体を受け止めた。

ぼんやりと腕の中にいる思い人を眺め、先ほどまでのできごとを思い出す。

奪い取った唇。
堂島の涙。
すんなりと言えた告白。
2人だけの約束。

現実世界の俺にはないものばかり、ここでは手に入る。

あぁ、帰りたくない。帰したくない。
温かい胸に、顔を埋める。
もう少し、もう少しだけ、このままで・・・・・・・・・。




堂島を家に帰した。
布団に寝かしつけたが、名残惜しくて髪をなでた。



帰り際、顔を近づけたが、キスはできなかった。





第一弾はショタでした。
ショタな堂島、ショタ島。
ごろがいいぞ、ショタ島☆

「足立のくせに生意気だ!」
これを言わせるために、このネタを書いたようなものです♪

足立よ、がんばって立ち直るのだ!

今回のように、優位なようで、ヘタレな足立も好き。
いじけてる足立を他のキャラがいじるもの好き。
強気で破滅的な足立も好き。
ん? 悪趣味はどっちだ???