鬼の棲家




豆まきを終えて子ども達を寝かしつけた堂島は、こたつで眠っている足立のところに戻った。
机には鬼の面が二つ。
堂島は赤鬼、足立は青鬼で1階を走り回った。
こんな役割でも相棒でいることが、嬉しいようなこそばゆいような。
こいつが相棒で、よかったと思う。
「ありがとな」
膝立ちになって、足立の髪をそっと撫でる。
寝癖はついているが、柔らかい。
何度もまさぐったはずなのに、撫でるたびに愛しさが増す。
仕事で甘やかすことはできないが、大事にしたいと思う。
ごろん、と寝返りをうった足立の頭上に豆が落ちていた。
掃除し損ねたか、と腕を伸ばす。
眩暈がした。
覆い被さってくる影と、唇に押し付けられた熱に、ようやく足立に仰向けにされ口内を貪られているのだと気づいた。
子ども達がいつ起き出して、ここに来るかもしれないのに。
電気も消していないのに。
やめさせたいのに、こんなときだけ寝技を心得ている足立を振り払えず、受け入れるような声を出してしまう。
腰に響く水音とともに、足立が離れる。
「堂島さん・・・」
声だけで、背筋がぞくぞくする。
堂島のネクタイを外し始めた相棒の手を、震える指で掴む。
「ここは、いやだ」
「どうして?」
「子どもが・・・」
「見せつけてやりましょうよ」
「お願いだ。足立」
起き上がろうとすると、肩を押された。
「・・・足立?」
「見えなかったらいいんですよね」
にやりと笑うと、足立は机の反対側に回り込み、こたつの中に潜り込んだ。
と、足を引っ張られた。
寝転がって、足だけこたつの中に入れたかたちになる。
「・・・足立?」
こたつ布団をめくると、下着ごとスラックスを脱がされるのが見えた。
朱色の光に照らされる下半身。咥える足立の顔。
卑猥すぎる眺めに、指を噛んだ。
そうでないと声を洩らしてしまいそうだった。
やめさせたいが、これが足立のギリギリの譲歩だと知っている。
奥のすぼまりに舌が這い、額を床にこすりつけた。
「堂島さん・・・そういえば豆、食べてませんでしたよね?」
こもった声。うっすらそちらを見る。
「ほら。節分って、自分の年の数か、それより多めに食べるじゃないですか。
堂島さん、20個も食べてなかったと思うんですけど」
「それが・・・なんだ」
子どもたちの分は数を残していたが、豆まきで大半はなくなってしまったし、40個を超えて食べるのもな、と思って、口にいれなかった。
「実はね。僕も豆、持ってきたんです。だから・・・食べさせてあげますよ」
奥を広げられた、と思った瞬間、舌と硬い何かが押し付けられた。
「え、あ、うぁっ」
2個、3個と、小さいが確実に質量をもつそれらが、堂島の中にはいっていく。
「や、いやだ、足立っ」
「しー。子どもたち起きちゃいますよ?」
舌に豆を乗せた悪魔は、堂島の腰の下に折り畳んだ座布団をいれ、見せつけるように、豆を入れていく。
異物感、射精感。にじむ視界。
動く舌、豆、舌、豆、舌、豆、豆、豆、豆・・・。

朱色の鬼が笑う。

あぁ、俺は鬼の面を被っても、鬼に豆を投げていなかったな。


押し入られながら、鬼のように笑った。





リハビリ文。節分ネタでした!
足立さんたら、やんちゃね☆
もうちょっと、やんちゃさせてもよかったかなぁ。

なんだかんだで堂島さんは足立さんに弱いw
そこも萌え!<重症

翌日、甥っ子に「豆のかわりに、お豆腐用意しました。お豆腐はたくさん豆を使いますから、堂島さんも年の数だけ食べられますね」とか言われて、赤面すればよいよ。