署に入ってきたそいつを見て、変なやつだなと思った。
寝癖のついた髪。
猫背でひょろっとした体つき。
靴とスーツはそこそこいいものらしいが、ネクタイがよれていて、しまりがない。
若者のわりにくたびれたような雰囲気もあいまって、刑事らしくないやつと内心ぼやく。

こいつが俺の相棒になるのか?

少しげんなりしながら、いやもしかしたら心の中は熱いやつかもしれんと思い直し、席を立った。

「堂島さん・・・ですよね」

向こうから話しかけて来て、俺は驚いた。
「えっと、どこかで会ったか?」
名前を教えた記憶はなかった。
初対面のはずだが・・・。

「さっき、上の人から聞いたんですよ」
「あぁ、なるほどな。堂島遼太郎だ。よろしく」
「こちらこそ」

手を差し出すと、そいつは一瞬驚いたような表情を見せた。
おそるおそるといった風に出した手を、俺は強く握る。

「お前、名前は?」
「・・・足立。足立透です」
「今日から俺の相棒だ。よろしくな、足立」

緊張で強ばっていた足立の顔が、うれしそうにほころぶ。
悪いやつじゃなさそうだ。つられて俺も笑った。




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